2010年3月7日日曜日

Fatakiのはなし

Hamjambo?
 先週は色々な学校や校長会などでお別れの挨拶をしてきました。おおよそ1年間通った特別支援小学校でもみんなとお別れをしてきました。昨日は「特別な支援の必要な子どもたちのための文化祭」というような催しがVillage Museumで開かれ、私が教えていた学校の子どもたちも参加したのでそれを見に行ってきました。
(Salvation Army特別支援小学校の子どもたちも元気に踊りと太鼓を披露しました。)

 
 この催しはVillage Museumというタンザニア各地の部族の文化を紹介する国立博物館で行われました。参加した子どもたちの多くは、肢体不自由、視覚や聴覚不自由の子どもたちや孤児などで、いずれもダルエスサラーム市内の学校や施設で学んだり生活しています。
この催しは子どもたちへの特別支援の意味もありますが、ダルエスサラームという都会育ちの子どもたちがタンザニアの伝統文化について学習する場でもあり、昔ながらのお茶を作って飲んだり、博物館所属のンゴマのグループによる太鼓やダンスの披露、タンザニアの東海岸沿いの人たちの衣装のファッションショーなどのプログラムもありました。それと同時に、参加した学校の子どもたちに活躍の場を与えるという意味もあり、子ども達もンゴマ(太鼓と踊り)、啓発劇、歌や詩の朗読を披露したり、手芸品や美術作品の展示などもあり、とても有意義な会でした。
(博物館所属の女性だけによる太鼓と踊りのチーム。平均年齢も高そうで、おばあちゃんも太鼓を叩いていました。とっても元気で、南部の踊りを披露しました。)

 
 さて、私が通っていた学校の子どもたちも含め、この文化祭で数校が啓発劇を披露しました。この啓発劇、特に内容について打ち合わせをしたわけでもなかったのに、すべての学校が「Fataki」という同じテーマでお芝居を作ってきました。「Fataki」は「花火」という意味もあるのですが、最近よく聞かれる言葉で、しいて言えば「お金を持っているロリコンおじさん」みたいな人のこと指すのに使われるようになってきました。元々は「ロリコンおじさん」と小学生の女の子を題材にした啓発コミックで、その「ロリコンおじさん」の名前がFataki氏だったことによると聞いています。
(Fatakiはこんな人!?)

 小学生の妊娠問題がまだまだ無くならないタンザニアでは、「Fatakiにだまされないようにしましょう」的なキャンペーンが展開されたこともあり、今回このテーマを選んだ学校が多くなったようです。各学校とも同じ「Fataki」がテーマでも少しずつ内容が違い、色々なタイプのFatakiが居ることが分かります。私の通っていた学校の子どもたちが披露したFatakiは、小学生の子どもを持つ父親が自分の子どもの友達に手を出して妊娠させるタイプでした。別の学校は、通学途中で出会ったお兄さんぐらいのFatakiのことを取り上げました。このFatakiは通学途中に毎日車に乗せてくれたり、ご飯をご馳走してくれたりし、最後に子どもは妊娠してしまうという話でした。

 
タンザニアではレイプの刑は禁錮30年、18歳以下の子どもに結婚を強要した親なども刑罰の対象になると聞いています。未成年の子どもを妊娠させた場合もなんらかの刑があると思います。啓発劇の中でもこのFatakiたちは警察に捕まるという結末でした。以前にも書いたかもしれませんが、小学校や中学校の男性教員が生徒を妊娠させるという話もちょくちょく聞きます。そういう場合も子どもの教育の機会を奪ったということで刑罰の対象になるはずなのですが、「結婚する」という形でそれを逃れている場合が多いと聞いています。
      (Fataki追放キャンペーンのポスター。アメリカの支援とタンザニアのエイズコントロール局も協力しています。)

 どうしてこんなにFatakiがはびこるのか。「Fatakiの言うことを聞いたり、ついて行ってはダメよ。」というのは、日本で小さい子どもによく言う、「知らない人について行っちゃダメよ。」というのともちょっと違うような気もします。Fatakiは大体にしてお金を持っていて、「車に乗せて家まで送ってあげよう。」とか「チプシ(フライドポテト)をご馳走してあげよう。」「ソーダをご馳走してあげよう。」と言ったり、課外授業の授業料や交通費などのお金を出すとか、携帯電話や洋服など様々なものを買ってあげるとか言うイメージです。一方で、劇の中でも、貧しくて食べていけないという状況の子どもが描かれているわけではなく、「物が欲しい」という欲望に負けてしまったりする様子がよく描かれています。田舎の状況はまた違うのかもしれませんが、ダルエスサラームだと、日本で言う「援助交際」的な感じにちょっと近いかもしれません。

 急に便利なものが生活の中に入ってきたタンザニア。特にダルエスサラームでは人々の「物欲」が高まっているようにも思います。最近の女子大生は3人の彼氏がいるという話もどこかの新聞の記事で読みました。一人は「ATM」でお金を持っている学校の外にいる年上の彼氏。もう一人は「Voda fasta」(ある携帯電話会社のサービスの良さを売りにするキャッチフレーズ)と言って、彼もなんでも言うことを聞いてくれるタイプのようです。もう一人は「Bajaji」(町を走るバイクタクシーの呼び名)と言われる同じ大学内の学生で、お金はないけど、テスト前にノートをコピーしてくれたりなんでも言うことを聞いてくれる言わば「パシリ」の彼氏だそう。。。これがすべて本当とは思いませんが、多少はこういう人たちがいるのでしょうね。

 さて、今回の文化祭で啓発劇を演じた子どもたちやそれを見た子どもたちはFatakiの被害に遭わないことを願いたいと思います。それとともに、男の子はFatakiに将来ならないで欲しいものです。タンザニアも子どもを育てるのにこれまでとは違った意味で大変な時代になってきたように思います。
Tutaonana

4 件のコメント:

Jay さんのコメント...

残りちょっとですね.
モンゴルにも遊びに来てください。:)
Have a safe flight back to Japan.

Jiewon

hana さんのコメント...

Jiewon!

もうモンゴルなのね。私のほうはあと10日ほどになりました。バタバタしないようにと早くから準備してきたけど、色々ありますね。
帰国してからのほうがもっとバタバタしそう。モンゴル是非行きたいです!今度はみんなでモンゴル集合かな!?

ケニャイチロー さんのコメント...

花さん

2年間お疲れ様でした。
きっといろいろな思いがあることでしょう。
東京でゆっくり語りましょうね。

hana さんのコメント...

ケンさん!

あと1週間ですね。東京の前にドバイで会えるのかな。荷物の片付けがまだ終わってなくて少々不安です。

また!