2009年10月16日金曜日

私たちは今をどう生きるのか?!

Hamjambo?

 昨日は「ニエレレの日」で祝日でした。去年のニエレレの日はたしか海に行きました。そして今年はちょっぴり仕事で、普段からよく行く職業訓練センターが参加した学校対抗の文化祭のようなものを見に行ってきました。


  NGOが開催したこのイベントのテーマは「私たちは今をどう生きるのか?」で、エイズ、薬物や青少年の生き方などについてのメッセージを載せた劇、合唱、ラップ、詩、絵、作文、ライフスキルクイズ(エイズや薬物、生きる力などについてのクイズ)、などを学校対抗で競うもので、この日はファイナルでした。それぞれの分野で16校の中から選ばれた4校が決勝に残りました。我が「テメケ職業訓練センター」もお芝居と詩の部門で決勝に残り、全校生徒で応援に行ってきました。




 

(詩の部門の発表。メロディーに載せて歌にして発表します。テメケ職業訓練センターの発表です。)


 いつもハーモニカ指導などを手伝ってくれているユースグループの青年がここでも特にお芝居の指導をしてくれ、生徒たちも勉強そっちのけ。。。で大会前は毎日猛練習をし、この日に臨みました。私もこの1週間ちょっとの間、ほとんど毎日お芝居の練習には顔をだしていました。その間にユネスコ、ユニセフ、教育省などからお客さんが来る機会があり、リハーサル代わりに劇をみんなの前で披露したりして生徒たちは着々と自信をつけていきました。指導してくれている青年に生徒たちも親しみ、仲良く頑張っている様子を見ているのがとても楽しいしい毎日でした。



               (主人公のマジュート君(左)は悪い友人に誘われ。。。)
          
 お芝居のタイトルは「Majuto」。マジュートという男の子の話です。このマジュートと言う名前、実はjuta(後悔する)という言葉が由来で、マジュート君はせっかく中学校の卒業試験に合格したのに、お酒や薬物、女遊びへと悪い友達の誘いに乗ってしまい、人生の目標を無くしてしまい最後に後悔するというものです。ユースの青年が書いたお芝居で、色々なメッセージが含まれているなかなかよい話でした。本番では会場が大きくてうまく声が届かなかったり、マイクを使ったらマイクの調子が悪かったり、ちょっと普段と様子が違って力が出し切れなかった部分もありましたが、審査員の一人は涙を流して聞いていたそうで、結果はなんと第2位!!本当にすばらしかったです。詩の部門でもなんと1位を獲得!みんな大喜びでした。




         (お父さん、お母さんは息子の行為に対して嘆き悲しんでいます。)


帰りはバスを借り切ってみんなで帰りましたが、帰りの間中、バスの中みんな歌を歌い続けていました。本当に満員で日本の満員電車のような状態でしたが、座っている生徒も立っている生徒も全員が歌っていて、外からみたら「歌うバス」みたいになっていたと思います。でも指導してくれた青年は、真剣に仕事としてお芝居や音楽をやっていこうとしている人なので、彼にしてみれば2位というのはちょっと残念だったかもしれません。

さて、大会翌日の今日。誰が言ったのか、もらった賞品が「テレビ」「DVDデッキ?」というデマが流れていたようで、よくよく聞いてみると、詩の部門の1位の賞品は「テレビ」ではなく「掛け時計」、「DVDデッキ」と先生まで思い込んでいたものは実はノートの束だとわかってみんなガッカリしていました。私は昨日賞品を預り、翌日の今日、学校に届けたのですが、触ればノートってすぐ分かるのになんでそんな風に思うのかなぁとちょっと大人も含めた子どもっぽいところに驚きました。16校の中から選ばれて1位や2位になることだけでもすごいことなのに、賞品がよくないと大人たちまでそのことしか言わないのが残念でした。まずは子どもたちの頑張りに対してもっと褒めて欲しかったと思いました。




          (イベントでの生徒の活躍をニュースレターにして掲示板に張りました。)

でも今日、劇を指導してくれた青年が来てくれ、「賞品にがっかりした。」という生徒たちに対して「よくやった」ということや、「賞品は賞品というだけのこと。君たちは始まったばかりだけど、これで名前も知れたし実績も出来たしこれからだ。」ということ、もっと本質的なことを話してくれました。私も、誰もが入賞したいと思っている中、16校の中から選ばれたことがいかにすごいことかというようなことをつたないスワヒリ語で話をしました。少なくとも芝居をした生徒たちはわかってくれたように思います。これからもお芝居を続けて行きたいと言っていました。出来ればもっと彼らの活躍の場を与えてあげたいと思います。さあ自分に何ができるのか。。。


Tutaonana

2009年10月10日土曜日

タンザニア縦断1500km バスの旅

Hamjambo?

 ブログ書くのをご無沙汰していましたが、決して病気などではなく、活動やそれ以外でも何かと忙しかったことと、旅行に出かけていたため時間がありませんでした。 前回のブログアップ以来、パキスタンからタンザニアに遊びに来てくれた友達と一緒に世界遺産であるキルワ遺跡にも行ってきましたが、今回はタンザニア南西部の旅の報告です。

今回の旅の目的は一番交通アクセスが悪くダルエスサラームから遠い隊員の人たちの活動場所を訪れること、あと最終目的地であるマラウィとの国境であるニャサ湖(マラウィ側はマラウィ湖と呼びます)にたどり着くことでした。南西部方面に住む隊員の活動場所はダルエスサラームから最低でもバスで2日かかるところにあります。特にこの方面の隊員にとってきついのは交通手段にバスしか選べないことです。他にも遠いところに住む隊員がいますが、他の地域はいざとなったら飛行機が使えることで少しは気持ち的に楽かと思いますが、こちらはそうはいきません。

さて、7泊8日の旅のほとんどは移動で、全部で9回バスを乗り換えたことになります。ほとんど毎日移動で、バスに乗っていた時間はのべで50時間ぐらい。。。さすがにお尻の尾てい骨が痛くて途中少し辛かったです。私は幸い何のバスのトラブルにも会いませんでしたが、日本と違ってエンジントラブルやタイヤのパンクなど、途中でバスが止まってしまうこともしばしばだそうで、遠くに住む隊員はダルエスサラームに出てくるだけでも本当に大変です。

旅行1泊目は以前にも行ったイリンガでJICAの調整員のお宅に泊り、2日目はそこから8時間先のソンゲアでバスを乗り換え、キゴンセラという同期隊員が理数科教員をしている村まで行きました。このあたり、南西部は植民地時代にドイツ人が住んでいたところだそうで、キリスト教徒が多く、訪れた隊員の住む村にも大きな教会がありました。また、ダルエスサラームと違って地面は赤土なので見える景色も違いますが、家も赤土を使ったレンガで造った家が多く、とてもしっかりして丈夫そうでした。

(キゴンセラボーイズ中学校。寄宿舎学校です。元大統領のベンジャミンムカパ氏もここで勉強したという伝統校。この日は卒業式でみんな待ち時間に余興の歌や踊りを見せていました。)

3日目はまた移動で、そう遠くはありませんがコーヒーの産地のひとつであるムビンガに移動しました。ムビンガの隊員もこの町唯一の日本人として頑張っていました。活動先の村々への移動は今のところ自転車しかなく、時には往復40kmを自転車で移動すると言っていて、頭がさがる思いでした。

              (ムビンガの近郊の村ではコーヒー豆を育てていました。)

さらに4日目はムビンガからニャサ湖畔の村、ムバンバベイに移動しました。言ってみれば特に何もない湖とその村ですが、湖にゴミも浮かんでいないし、自然がキレイに残されている気がしました。(でも住血吸虫がいるので湖には入れません!)必要なものは一応何でも買うことの出来る村なので、のんびりするにはいい所です。一応国境の村なのでイミグレーションもあり、週に1回はマラウィから船が到着するそうです。そして夜はなんと湖のほとりで蛍をみることができました!!蛍、タンザニアにもいたんですね。バスは一日1便のみなのでその日は湖のほとりで一泊しました。

                   (ニャサ湖の風景。とても静か。)


5日目はムビンガに戻って、隊員の人の活動先の村を訪れたりしました。ムビンガでさらに一泊し、コーヒー工場で採れたて、轢きたてのコーヒーの粉をお土産に買いました。とてもおいしいと評判ですが、工場直売なので1kg日本円で、約400円。。。安すぎます。

                (ここでコーヒーを炒ったり粉にしてくれました。)

                 (コーヒー豆。加工する前で白っぽいです。)


さて、ダルに向かって帰ることになりましたが、ここから最低2日またかかります。6日目は途中ソンゲアという町で1泊。ここもドイツ人の影響でしょうが、おいしいソーセージが有名です。お土産に生のソーセージをしっかり購入しました。7日目はまたイリンガに戻って障がい者の自立支援施設として有名なネーマクラフトに寄ってお土産を買い込みました。夜は偶然その日に催されたタンザニア人の結婚式にも出席する機会がありました。

         (花嫁、花婿さんの後ろは去年結婚したカップルと言っていたと思います。)

          (新郎新婦への贈り物はみんな踊りながら運んで二人に贈ります。)


8日目、、、イリンガからダルエスサラームに移動。。。。夜9時ごろ自宅に到着しました。。。
本当に大移動の旅でした。同じ隊員という立場ですが、やっぱりダルエスサラームの隊員はとても恵まれているなと実感しました。みんな頑張っているし、あと5ヶ月自分も頑張らねばと再奮起した次第です。

Tutaonana