2009年3月23日月曜日

市場でのエイズ啓発活動

Hamjambo?

 昨日は現職教員として私より1年前にタンザニアに派遣されてきた隊員の人たちが帰国しました。彼らは慌しく帰国し、4月1日から教員として職場復帰をされます。私も1年後にはそんな風にバタバタしながら帰国する日が来ると思うと、残された時間も限られてきたなぁと感じます。

 このところたくさんの人に毎日会っている気がします。最近出会ったポト君はテメケ区役所に派遣されていた歴代の隊員を良く知り、彼らから日本の歌や音楽について教えてもらった日本通?の一人です。先日私のオフィスを訪ねて来てくれ、以前の隊員からもらった「アンジェラ・アキ」のCDを見せてくれました。
(ポト君の先輩はプロのアーティストとして活躍しているそうで、彼のテープを貸してくれました。こちらではまだ音楽はカセットテープで販売されていることが多いです。)
私は日本から持ってきた少々古い日本の曲を焼いたCDを彼にプレゼントしました。男性ボーカル、女性ボーカル色々入れたのですが、平井賢の「瞳を閉じて」と森山直太郎の「さくら」が気に入ったと言っていました。

 彼はタンザニアの伝統的な太鼓、「ンゴマ」の演奏が上手ですし歌もうまいので、先日も国連大使夫人の前で歌と演奏を仲間と一緒に披露しました。とうことで、色々な楽器にも興味があり、葉加瀬太郎の「情熱大陸」もヴァイオリンの演奏が気に入ったと言っていました。
(手前が太鼓。ポト君はマリンバの演奏も上手です。朝は毎日発声練習も欠かさないそうで、歌も上手です。「練習、練習!」が口癖です。)

 今日は彼が仲間と一緒に市場にある広場で演奏するというので一緒に出かけました。演奏の目的はエイズ啓発です。しばらく太鼓、マリンバなどの演奏とダンスをみんなで披露しているとたくさんの人たちが集まってきます。すると、今度は劇が始まります。内容はある女性が3人の男性と付き合っているという話とある男性が3人の女性と付き合っているという話。そして男性はエイズの検査をしていないけれど、女性たちはその男性と付き合いたいというものです。劇の最後にメンバーが「この地域にもこんな風にたくさんの人と付き合っている人はいますか??」と尋ねると、みんなが「いる、いる!!」と答えます。そしていきなり、広場でメンバーと観客との道端ディスカッションが始まります。

(市場の前での演奏。しばらくするとすごい人だかり。そのあとはその人たちとメンバーのフリーディスカッションが始まりました)

 タンザニアではイスラム教の影響もあるのでしょうが、奥さんが2人、3人いる男性が結構います。また女性も何人ものボーイフレンドがいたりすることもあるように聞きます。エイズ啓発の雑誌などを見ていても、男性がお金や物を女性にあげたりして性的関係を持とうとする話や何人もの人と性的関係を持つ人の話はよく載っています。ここではエイズ防止について、まず「パートナーは一人にしましょう」という教育が先決と考えられています。これに関してはすごく文化の差を感じるときがあります。

 さて、ディスカッションはどうだったか後でメンバーに聞いてみると、「コンドームは使いたくない!」と言っていたとか、「パートナーが一人だけは無理」とか言っていたようで、エイズの危険性や感染経路は知っていても行動に移さない人も多そうな様子でした。

 それにしても演奏した青少年グループの活動はとてもチャレンジングだと感じました。よい活動に参加できたなぁと考えながらの帰り道。喉が渇いてソーダを買って飲みながら近くにいたおじさんと話をしていると、彼も奥さんが2人いることが判明し、なんだか文化、習慣の壁が大きいことを感じました。
Tutaonana

2009年3月10日火曜日

携帯電話会社と学校の関係は?!

Hamjambo?

 今日はマウリッドという人が生まれた日を祝う「マウリッドデイ」というイスラム教の祝日です。この祝日も月が満月かどうかを肉眼で確認してイスラム教の指導者たちが最終的にいつを祝日にするか決めています。印刷されている2009年のカレンダーでは3月9日が祝日になっているのに、実際は10日が祝日でした。タンザニア人も混乱しているのか、わざとなのか、職場や学校に遅刻する人、来ない人。。。結構いるみたいです。その気持ちわからないでもないですが、どうしたもんでしょう。私のカウンターパートも遅刻でした。

さて、JICA Office も祝日を9日にするか10日にするか、隊員に対して1週間ほど前に連絡がありました。各地に散らばる隊員へのこういった一斉連絡は携帯電話のメール送信で行われています。ということで、私たち隊員は安全や連絡手段の確保のため、一人ずつ携帯電話が貸与されています。

タンザニアで現在使われている携帯電話の会社はVodacom, Tigo, Zantel, Zain などなど4、5社あります。自分の周辺を見る限り、携帯電話はかなり普及しています。電話線を引くよりも簡単で、電話料金は「ボーチャー」といわれるプリペイドカードを購入し、PINナンバーを入力すれば料金がチャージされます。このプリペイドカードはダルエスサラーム市内ならだいたいどこに行っても扱っているお店がありとても便利です。さらに、SMS(Short Messages)と呼ばれる携帯メールサービスもあり、違う会社の携帯電話間でのやりとりも出来、1メールの文字数も1000文字近くかけるので結構便利です。

各社のサービス競争もこのところ盛んです。私はVodacomを使用していますが、このところ毎月と言っていいほど新しいサービスの提供があります。

       (最近、大胆なサービスで利用者を増やしていると思われるTigoの大看板)

例えば他社のサービスも含め、これまでにあったサービスのいくつかを紹介すると。。。
1) SMSである番号にメールを送信すると、1500タンザニアシリングが自動的に会社に引き落とされ、そのかわり、ある一定の時間帯は同じ会社の携帯電話同士の通話が無料になる。
2) 朝11時までに2000タンザニアシリング以上のお金をチャージすると、10%分のサービスチャージ金がついてくる。
3) 同じ会社の携帯電話同士だと超格安料金で24時間話し放題。
4) サービス月間中は携帯電話にお金をチャージすると、30%の増額サービス。

など、など。。。これらのサービスを使い分けるためいくつかの会社の携帯電話を持っている人までいます。

(私の持っている携帯電話機は一番シンプルなものですが、日本と同じでカメラ着きのものもあります。)

これらの携帯電話会社はかなり儲かっているように思いますが、特に私の使用しているVodacomはいわゆるCSR、会社の社会貢献にも積極的です。小学校に机を贈ったり、中学校にコンピューターを贈ったりしたというニュースをよく見ます。実際、テメケ区内の小学校でも「Vodacom」というロゴの入った新品の机がたくさん並んでいる学校をみました。またスポーツの大会のスポンサーにもよくなっています。先日のキリマンジャロマラソンでも5キロコースのスポンサーはVodacomでしたし、プロのサッカー大会でもよくスポンサーになっているのを見ます。会社内に社会貢献のセクションまであるようです。

(こちらはVodacomの看板。先ほどのTigoの看板のすぐそばにあります。夜10時から朝6時までVodacom同士は超格安通話が可能になるようです。)

会社の社会貢献はほかも盛んなようで、学校もそういった会社からいかに援助を得るかは校長先生の力量にかかっているといえるかもしれません。

日本の企業は今こういった社会貢献についてはどんな状況なのでしょうか。それどころではないぐらい景気が悪いという話も聞きますが。。。

そうそう、日本から私の携帯電話に直接電話することもできます。家族が日本の携帯電話を使って私の携帯に電話してくれたこともあります。日本国内で話をしているみたいに声もはっきり聞こえますよ。すごい時代ですね。

Tutaonana

2009年3月4日水曜日

3月1日の記念に

Hamjambo?
 
 日本の高校では3月1日は卒業式でしたね。去年の3月1日に3年間担当した学年の生徒たちを送り出してから1年経ったと思うと感慨深いものです。みんな元気に学校や職場で頑張っているのかな。。そして昨年度は2年生だった生徒のみんながもう卒業。。。この1年で成長し、自分の進路を決めて3月1日を迎えたことでしょう。メッセージを送るしかできませんでしたが、それぞれの進路で頑張って欲しいと思います。

(キリマンジャロ山。雲が多い時期でなかなか見るのは難しかったです。もちろんアフリカで一番高い山です。)

 さて、3月1日と言えば、キリマンジャロマラソンの当日です。短い間でしたが、自分なりに少しずつ距離を伸ばし、練習を始めた頃よりは体力も少々ついたと思います。3月1日は卒業式だなぁ。。。と思いながら臨んだハーフマラソン。なんとなく、遅くても完走だけはしないとなぁと思ってました。

キリマンジャロマラソンというだけあって、もちろんコースの途中でキリマンジャロが見えます。この大会が開かれたモシ市はキリマンジャロ登山の拠点として有名で、小さいながら国際空港もあります。今回のマラソンは、5キロ、ハーフマラソン、ハーフの車椅子マラソン、フルマラソンという競技が開かれました。賞金も日本円で数十万円出ましたし、国際公認コースということで、ケニアやタンザニアの有力選手も何人か出場したようです。色々な国からの参加もあり、全部で40数カ国からエントリーがあったとあとで聞きました。

お祭り的な乗りもあり、携帯電話会社、ホテル、ビール会社(キリマンジャロビールですけど)などがスポンサーとなり、なかなかしっかりした大会でした。日本人の仲間では隊員や大使館の職員の人たちが参加したのですが、5キロに1名、ハーフに4名、フルに2名がエントリーし、全員完走を果たすことができました。私は2時間半かかってハーフを無事完走しました。

当日は、参加はしなかったけれど任地が近い隊員の人たちが応援してくれたり、レースが終わったあとにおにぎりを持ってきてくれ、普通の旅行とはまた一味違うとても楽しい旅となりました。


(レース前日は障がい者の人たちが造る革製品を売る専門店、SHAH(シャー)に行ってお土産を買いました。とても出来がよくて日本のディズニーランドにも一部卸しているそうです。)

それにしても、足はやっぱり痛いです。ダラダラに乗るのが一苦労。乗るのに時間がかかったので「足が痛いの。。。」と訴えたら、みんな親切で席を譲ってくれました。タンザニア人のそういう気遣いの出来るところ、いいなぁと思います。

また活動頑張ります。

Tutaonana