Hamjambo?
この週末は日帰りでダルエスサラームからバスで1時間半ほどにある町、バガモヨに行ってきました。先輩隊員の方が週末に孤児院で自分の活動以外でボランティア活動をしておりそれを見に行くのが主な目的でしたが、少ないながらも見所もあるのでそれも楽しんできました。バガモヨという地名は、奴隷となった人が船で連れ出される時に「バガモヨ!(我心ここに残す)」と言ったことでついた名前だと聞いています。そういった奴隷貿易やアラブとの交易の歴史をたどることのできる遺跡があり、また有名な芸術大学があってタンザニアはもとより世界中から学生が集まっていることもあり、現在では小さいながらも独自の文化を築いている町としてたくさんの人が訪れているようです。
(13世紀のアラブ人が建てた思われるモスクとお墓の遺跡)
(芸術大学内にあるステージ。大学ではダンス、音楽、アクロバットや絵画、芝居、舞台監督などなど様々なコースがあります。毎年9月の音楽祭にはタンザニア中からアーティストが集まるそうです。)
さて、先日は職業訓練校での今年2回目のライフスキルの授業に行ってきました。この職業訓練校ではDon Boscoというキリスト教系の団体の人に以前から授業をしてもらっていますが、先日は私が最近仲良くなった青少年グループの青年をこの人に紹介しました。この日は薬物の授業ということでその青年が持ってきてくれたDVDを見ました。彼は以前、薬物を使用していたのですが今ではすっかり薬物使用を止め、ボランティアで他の人のカウンセリングや啓発活動をしています。
(小さなテレビを借りました。ここの教室は電気がないので隣の建物から長いコードで電気を引きました)
(皆教室の床に座ってテレビを真剣に見ます。生徒は200人近くいたのではないでしょうか)
任期もあとわずかとなった今頃になって、改めてタンザニアにおける薬物乱用の状況の深刻さを感じています。日本と同じでお酒とタバコは成人ならば合法ですが、大麻、ヘロイン、コカインなど他の薬物はもちろん非合法です。お酒を無許可で作る事ももちろん禁じられています。それにも関わらず、特に大麻の使用にいたっては法律があってもほとんど機能していないのではないかと感じます。ある時、青少年向けの啓発テレビ番組で、大麻の使用者はもちろんのこと、へロインやコカインなどの使用者が堂々とテレビに出て自分の腕に注射を打っているところが放映されているのを見て本当にびっくりしました。
12月に行った青少年向けセミナーで「薬物」というコマをもうけて自分も話しをしましたが、一般的に若い人たちの間でたばこやアルコールも含め、薬物の健康への影響などはあまり理解されていないようにも感じます。あまり深く考えず小さい時から薬物使用を始めてしまう例もあると聞いています。小学校の高学年、7年生でも大麻を吸っている子が少数ながら存在するという話も先生などから聞いたこともあります。青少年セミナーの参加者の身近にも薬物の売人の友達がいたり、「草」を育てている人がいたり、吸っている人がいたり、以前に吸っていた参加者がいたり。警察官でも吸っている人がいるという話を耳にしたり。日本だったらありえない状況ですが、本人たちはその状況に結構慣れてしまっているような気もしました。
(先日テレビで放送されていました。元薬物使用者も出ていましたが、現在使用中の人もこんな姿も見せていて。。。いいのかしらとこちらが心配になります。)
残りの任期で何ができるか、ということで始めたのが薬物についての詳しいパンフレットを作成しイベント等で人が集まる時や色々な団体や学校を訪れたりする時に配ることです。HIV/AIDSのパンフレットは種類も豊富ですが、薬物関連は限られているため少しでも啓発に役立ててもらいたいと思って作成しました。セミナー用に一応作ったのですが、セミナー後にカウンセリングを行っている団体の人の連絡先なども載せ、改良して大量に印刷しました。
実は、自分の前任者が青少年グループと協力して以前作った薬物のパンフレットがあり、今回それも参考にさせてもらいました。それをきっかけに、これまであまり訪れていなかった前任ボランティアが活動パートナーとしていた青少年グループにも数回訪れました。このグループはTAYOHAGと言い薬物のカウンセリングを行ったりしているグループで、職業訓練校で今回話をしてくれた青年のグループです。
実は、自分の前任者が青少年グループと協力して以前作った薬物のパンフレットがあり、今回それも参考にさせてもらいました。それをきっかけに、これまであまり訪れていなかった前任ボランティアが活動パートナーとしていた青少年グループにも数回訪れました。このグループはTAYOHAGと言い薬物のカウンセリングを行ったりしているグループで、職業訓練校で今回話をしてくれた青年のグループです。
今回、自分の任期中にTAYOHAGの青年をDon Boscoのライフスキルプログラムのファシリテーターに今回紹介することができ嬉しく思いました。また、TAYOHAGの青年も出来る限りライフスキルの授業を見に来ると言ってくれています。Don Boscoが学校でのライフスキルの教育プログラムを今年の6月に終了することになっておりその後が少々心配となっていましたが、この青年と職業訓練校の先生とも今後協力していってくれそうです。
さて、この国を去る前にこのパンフレットの電子データもいくつかのグループや団体に残そうと思っています。「我心ここに残す」。。。とは思っていますが、実際何を残せたのか。実際は自分がタンザニアからもらって帰ることのほうが多そうですが。
Tutaonana
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