2008年11月30日日曜日

小学生80人に聞きました

Hamjambo!

日本はそろそろ師走ですね。ここでは日に日に暑さが増すこのごろです。

最近、引越しをしました。以前はバスに乗ったりして片道約50分の道のりを通勤していましたが、新居からは配属先まで歩いて15分ぐらいとなりました。大家さん一家も同じ敷地に住んでいるし、職場の同僚もご近所さんなので、安心です。

(あたらしい家の隣にある、雑貨屋さん。ちょっと南国風でいい雰囲気。お菓子や水、生活用品、電話のプリペイドカードなどを売っています。)

さて、いいかげん、今日は少し私の活動について書きます。

私の仕事は青少年活動ですが、活動が始まって4ヶ月。まずは現状を把握するということで、学校を訪問したり、地域の青少年グループを訪れたり、週に1回近所の学校で英語の授業の手伝いをしたり、ということをまあ、やってきました。

現状を知るという活動の一つとして、いくつかの学校で、日本の紹介を少ししたあとにアンケート調査をしています。日本紹介はほんの少しだけですが、みんなにリラックスしてもらう目的も兼ねていっしょに「じゃんけん」をおしえてやってみたりしています。何度言ってもみんなどうしても「じゃんけんプン!」ってしか言えないのはなんででしょうかね。

さて、アンケートについては、基本的な生活や興味を尋ねながら、HIV・AIDSや薬物乱用について尋ねるものでした。日本の生徒ならどう尋ねたらいいかと考えながら、同時にこの国だったらどんな選択肢が必要かと考え、カウンターパートに見てもらい、何人かにテストして完成させました。

合計で120人の生徒に尋ねる予定ですが、現在小学6年生80人終了しました。

さて、結果について。

<好きな教科>
一番多かった答えは「算数」でした。次が「英語」。タンザニアでは小学校1年生から英語を習います。あとは「理科」「スワヒリ語」「社会」、少数ですが、「宗教」などが続きます。

<学校生活で一番好きなこと>
「勉強」が1番でした。「友達と遊ぶ」という回答よりもずっと多かったです。

<学校生活で嫌いなこと。>
一番は「友達がいじめる」でした。何を「いじめ」としているのかは正直わかりませんが、子どもたちを見ていると、よくたたいたり、何か言い合ったりしています。色々あるのかもしれません。
2番は「先生が棒でよくたたく」、3番は「学校のトイレを使うこと」でした。

<生活で不安に思っていること>
「HIV・AIDS」、「薬物」、「将来の進路」の3つが特に多かったです。
「勉強が難しい」とか「友達のこと」というのは非常に少なかったです。

たぶん日本のこどもと答える内容は違いますよね。 <生活で不安に思っていること>という項目で、一応、HIVとか薬物とか入れましたが、まさかこれほど多くの子どもが不安だと答えるとは正直思っていなかったのでびっくりしました。

あと、一番驚いたのは<友達と薬物について話をしたことがありますか?あればどんなことを話しましたか?>という質問についてです。少数、でも10%ぐらいの子どもたちが「実際に麻薬を使っている友達について話したことがある。」と答えました。

いかに麻薬の問題が身近であるか、自分自身も気付かされました。こちらでは「バンギ」とよばれるタバコのような麻薬が出回っていて安く手に入るそうです。配属先の人の話だと、子どもが運び屋のような仕事をしていることもあるそうです。

普通に生活していると、全く見えない問題点がいくつか見えてきて驚きました。この結果をみて、自分の活動を今後どうするのかが、ほんと正直、大問題です。

Tutaonana tena

2008年11月23日日曜日

配属先が新聞に載ったこと

Hamjambo!

 今日は土曜日。ダルエスサラームで、日本・タンザニア フレンドシップ 空手大会が開催されました。空手隊員も活躍し、少しのぞいてきました。タンザニアでもいくつかの地域で空手教室があるらしく、10ぐらいのチームが参加していて驚きました。でも、見ていると、空手はともかく、日本の挨拶の「礼」とか、やっぱり彼らにはちょっと難しそうだし、慣れてなかったように見えました。

 さて、今日は私の配属先、ダルエスサラーム市、テメケ区役所、教育課が管理している学校で起こったちょっとした?事件についてです。。




     (私の配属先、テメケ区役所です。立派な建物だけど、教育課は別棟の平屋です。。。)

 この月曜日、突然、私の同僚が学校視察に行くことになり、ついていく事にしました。


 まず、一校目の学校へ行くと、先生たちが外でお茶を飲み、子どもたちが遊んでいます。「この学校は休み時間が長いなぁ~。」と思っていました。


次の学校では、生徒たちは全員教室に居ますが、先生たちは外で集まっておしゃべり。。。


次の学校は中学校でいつも通りに授業をしていました。


この訪問は、実はいつもの訪問とは違って、全国的に展開された先生たちのストライキの状況を見に行くというものだとあとで知らされました。先生たちは数年間お願いしても据え置きになっている昇給や休暇などのお願いや、給料の未払い等が100%満たされるよう要求しているとのことでした。


さて、帰って教育長に状況を報告し、その日、私は同僚と帰宅しました。


次の日。火曜日は一番近くの小学校へ教えに行く日。この日もストライキが続いているとは聞いていましたが、一応学校へ。生徒は教室、先生は職員室の状態。でも私が行くと、「授業をしてね。」と言われて、とりあえず自分ひとりでディクテーションの練習をさせました。


そして!!ここからが、びっくり。区役所に帰ってくると、区役所の周りに子どもが制服を着たまま走り回っています。それもなにやら歌のようなものを歌いながら。その数。200人以上はいたのでは。そして同僚は一人も事務所におらず、オフィスは扉が閉まっています。


どうしたのかと思うと「子どもたちがたくさんきたので、見に行ったよ!」と事務員の人に伝えられました。「Tunataka Haki Yetu!(僕らは僕らの権利がほしい!)と歌っていたよ。」と教えてくれました。



次の日の新聞を見ると、なんと私たちの所属するテメケ区役所の教育長さん(この方には本当にお世話になっています)のコメントが載っています。あの日、4校の小学校から来た子どもたちは教育長さんに、中には約7キロメートルの道のりを歩いて会いに来たのだそうです。そして、「次の日、試験なのに先生たちはストライキをして、授業をしてもらえません。先生たちの訴えを聞いてください。」というようなことを言って帰ったようです。


新聞に載った教育長のコメントは、「小さな罪もない子どもたちがこのような行動を起こさねばならなかったのは、残念また遺憾に思います。。うんぬん。。かんぬん」というようなものでした。


うーん。なんというか。小学生の子どもたちだけの考えでここまでできるのだろうか。。。と少々考えてしまいました。もしかしたら、先生のちょっとした入れ知恵があったかもしれません。それに7キロの道のりを子どもたちだけで歩かせるのもどうかと、個人的には思います。。。まあ、据え置きとなっている昇給等は2005年ぐらいからなので、先生たちの行動も無理がないのかもしれません。


その後、多くの学校で期末試験は予定通り行われたようです。また、先生たちの要求も一部、満たされたようで、掲示板にはたくさんの先生の名前と登録番号は張り出されていました。。。


めったにないことだったようですが、ちょっと驚きました。


教育長さんに、「あなたのコメントの載った新聞をとっておくことにしたよ!」と一応伝えました。教育長はいつものとおりのさわやかな笑顔でした。


Tutaonana

2008年11月15日土曜日

オバマはどこの国の大統領か!?

Hamjambo?

さて、小雨季も本格的。雨が降ると一部の道路は水に浸かってしまって通行が大変です。毎日乗るダラダラは深い水もなんのその、ものすごい勢いで大きな大きな水しぶきをあげ、なかなかのスピードで進みます。車はこんなに水につかってもまだ大丈夫なのかと関心してしまいました。

             (雨の日にひとつの傘を3人で使って学校に行く子どもたち)
さて、アメリカ大統領選、日本ではどんな報道だったのでしょう?大統領選の次の日、職場で、「日本に小浜って町があるんでしょ?町民がオバマのTシャツ着て喜んでるところをテレビでみたわよ。」って言われたんですけど、本当ですか???小浜町はタンザニアでも知られていますよ。(BBCなどで世界各国の放送がここでも見れるようです。)

大統領選はタンザニアではみんなの関心の的。オバマ氏が大統領に決まった次の日、みんなとても嬉しそう。「オバマが勝ったわね。とても嬉しいわ!」とか「今日はお祝いにビールを飲むわ!」と言っている人もいました。その喜び方は、自分の兄弟や家族のことを喜ぶような様子です。ラジオでも、オバマ氏が大統領になったことについて一般のリスナーがコメントを述べるという番組が次から次へ。一日中、オバマ、オバマ。新聞もオバマ、オバマ、オバマ!

私がいつも行く食堂でも、熱い議論が交わされていました。スワヒリ語がまだ不十分なので詳しくは何を言っているのかわかりませんでしたが、ビールを飲んでいるおじさんと、食事をしているお兄さんの議論が白熱!!ついに・・・

おじさん:「○×☆△・・オバマ!・・○△☆・・マレカニ(アメリカ)!○△・・・!!!」(最後に机をたたく。昼間から少々酔っ払っていたのかもしれませんが。。。)

おじさんは大興奮!最後は大声になり、食事をしていた私はびっくりして飛び上がりそうになりました。おじさんは途中で用事を思い出したみたいでしたが、「すぐ戻る。そのあと続きだ!」と出て行き、タンザニア人にはめずらしく(タンザニアでの「すぐ」はあてにならない気がします。。)、約束どおりすぐ戻り、議論は続きました。途中やっぱり大声。

でもオバマ氏ってアメリカの大統領ですよね。タンザニアとの関係は?というと。

1. オバマ氏のお父さんはケニア出身であるので、身近に感じる。(ケニアはタンザニアの隣の国。でもねぇ。近いけどタンザニアの出身じゃないのですよね。)
2. アフリカにルーツを持つ「黒人」初のアメリカ大統領。同じ肌の色ということかな。ちなみにオバマ氏のお母さんは「白人」らしいですね。
3. アフリカへの援助が変わるかもしれない、多分、増えるのではという期待?
これはあくまで私の考えです。

しかし、タンザニアでは「黒人」であることで、差別される可能性があると感じている人が多いのかもしれません。その「黒人」であるオバマ氏が大統領になったことの意味はここではとても大きいのかもしれません。

時々、タンザニア人の中にも「日本ではこの肌の色だと問題でしょう?」というようなことを尋ねてくる人がいます。「日本人は黒人と話をしてくれるの?」というようなことを聞かれたこともあります。

「日本では全然問題ないよ。」と私は答えています。そうすると、相手はとても安心します。私は日本に住む多くの人は良識のある人間だし、日本はいい国だと信じているのですが、みなさんどう思われますか?

Tutaonana

2008年11月1日土曜日

タンザニアの日本人~その2~

Hamjambo!

 タンザニアでは1月頃が一番暑くなるそうですが、その前に小雨季があるそうです。このところ、ちょくちょく雨が降り、そろそろ小雨季に入ったかなぁと思うことがあります。先日も一日中雨が降っていました。この日の朝、雨が止みかけていたので、傘を持たずに出かけて大変な目にあいました。。。。

 さて、もう少しだけ前回の続きです。

 日本の車はたくさん走っているのに、この国の人は東洋人を見ても日本人と思うことはほとんどない、ということはおわかりいただけたと思います。中国人、日本人、さらに韓国人の区別は難しいようです。ジャッキー・チェンやジェット・リーは日本人と思っている人にも何人か会いました。。。

さらに困ったことが。。。

職場でのある日の会話

同僚:  「さて、ノリコ、私は質問があるの。」(いかにも難しいことを尋ねるような調子。)
私:    「何?」
同僚:  「どうして、日本人はみんなそっくりなの?」(あくまで真剣)
私:    「えぇ~!!?? いやいや全然ちがいます。」(のけぞりそうになった。。。)
同僚:  「ほら、前にいた日本人の○○さんはあなたにそっくりよ。」
私:    「えぇ~!!!」(写真をみたけど、目がぱっちりしていて私と大違いだぞ!)
同僚:  「それに、別の課に今いる○○ちゃんもそっくりだし。」
私:    「う~ん。それは。。。」(二人とも眼鏡をかけているけど。。。)

こんな調子なので、「私がクラスメートと一緒に撮った写真だよ。」と言って写真を見せても、「この子はあなたの妹?」などど、真面目な顔をして聞いてきます。いやいや、彼女の場合は私と全然ちがう顔立ちだぞ~!!これはありえない。よく見てよ!とめちゃくちゃつっこみたくなりますが、あくまで相手は真剣です。

こんな調子なので、同じ隊員を紹介する時に「兄弟です。」とか「姉妹です。」と言ってもみんな普通に信じると思います。そんなにアフリカに兄弟姉妹が来てるわけないぞ~ということはきっと考えないと思います。(でも、数回しか試したことはないです。ですが、すぐ信じるので慌てて否定しました。)

私のほうはタンザニア人の顔だちに慣れてきて、「そっくりで区別がつかない」ということは殆どありませんが、時々、ある人のことを全く別の人と思い込んで話しかけたりしたこともあります。まあお互い様なんでしょうかねぇ。。。

この点、ほかの国にいる隊員の方にどんな体験をしたのか尋ねてみたいものです。

Tutaonana