2009年1月21日水曜日

タンザニアのスポーツ事情

Hamjambo!

 いきなりなんの写真かと思ったかもしれません。オバマ好きのタンザニアでは、昨日はオバマ氏の就任の様子がテレビでも放送されました。タクシーのラジオも誰が歌っているのか知りませんが、オバマ氏の歌が流れていました。先日、私も記念にオバマ氏の顔がプリントされたカンガ(女性が体に巻いたりする布)を買いました。ここタンザニアで勝手に顔写真が使われ、時には自分の顔入りの布が洋服に仕立て上げられたりしていると知ったらオバマ氏は何と言うのでしょうか。。。

(こんなカンガ(布)を買っちゃいました。写真の使用について本人に許可を取ってるとは思えませんね)

 さて、新年に今年は何を頑張ろうかと考える人も多いと思います。本当に頑張れるかどうかは別として、私も新年に「体力をつける」という目標を立てました。ということで、今回のテーマは「スポーツ事情」。

恥ずかしながら、私はこのところ朝6時ごろに家を出て、近くにある国立競技場前の大通りをほんの少しの時間ですが走っています。そうすると何人かのランナーとすれ違います。意外とジョギングブームなのかと思うぐらいです。見かけるのは男性が多いですが、女性も歩いたりジョギングしている姿にちょくちょく出会います。

もうずいぶん前のことになりますが、イカンガーというマラソン選手がタンザニアにいたのを覚えている方もいると思います。日本の瀬古選手と競い合ってかなりの記録を残していたと思いますが、彼はアマチュアスポーツの発展にも力を入れているということをアマチュアスポーツ協会の方からお聞きしたこともあります。このランナーの数は彼のような人がいたことも影響しているのかなと思ったりします。3月にはキリマンジャロマラソン、10月にはダルエスサラームでもマラソン大会があるそうです。

(国立競技場。職場のすぐ目の前にあります。中国の援助で建てられたそうです。全体的にピンク色の印象の強い建物で新しくて立派な競技場です。)

 しかしながらこの国で一番の人気スポーツはなんと言ってもサッカーだと思います。先日行った子どもへのアンケートでもスポーツのことを少し尋ねましたが、男子で一番やりたいスポーツの1番がサッカーでした。プロのサッカーチームもあり、職場の前にある国立競技場は、試合のある日はチケットを求めてたくさんの人が集まります。

私はサッカーのことはあまり詳しくありませんが、ダルエスサラームでの2大人気チームはヤングアフリカン(通称ヤンガ)とシンバ(スワヒリ語でライオンの意味)で、みんなどっちのファンか決めているようです。ケニアなどの周辺国から選手を呼んだりコーチも外国から来ていたりします。テレビのニュースではタンザニア国内だけでなく、ヨーロッパなどのサッカー選手のことがニュースとして取り上げられることが当たり前でサッカーへの関心の高さが伺えます。

 女性もサッカーをやる人を見かけますが、女性の先生などに今までどんなスポーツを経験したか尋ねてみると、ネットボール、ハンドボール、バレーボール、少数だとバスケットボールなどの答えが返ってきます。この前の調査では、女の子の間でやってみたいスポーツNo.1はネットボールでした。これは日本でほとんど見かけないスポーツですが、ここタンザニアでは経験者も多く、私の配属先の区役所にチームもあります。私も2度ほど練習に参加しました。

要はバスケットボールの親戚みたいなスポーツですがドリブルなし、パスのみでボールを運びます。この国ではどこのグランドも状態がよくありませんから、ボールを地面に突くのは難しいように思います。ですからドリブルなしのスポーツが普及しているのかもしれません。

バスケットボールと違うところは、ゴールのリングの後ろにボードがないところです。シュートはボード利用ができませんからリングに直接入れるしかありません。結構難しいと思いますが、あまりディフェンスをしてはいけないらしく、ゆっくり狙ってシュートを打つことが可能です。ディフェンスは全体的にバスケットボールのように激しいものは禁止ですが、私は知らずにシュートエリア内で相手のボールをつかんで取ろうとして反則と言われてしまいました。

 小学校へ行くと、休み時間に時々ドッチボールをしている子たちを見かけます。でもボールはないので、みんな靴下をまるめてそれをボール代わりにして遊んでいます。ケガもしないしなかなかのアイディアで初めて見たとき感心してしまいました。

 バスケットボールもダルエスサラームではまあまあ普及していますが、学校などに体育館はなく、外のコートでやることが一般的です。ですが場所も限られますから一部の人しかできないスポーツと言えます。それでもダルエスサラームだといくつかアウトドアのコートがありますので、私も隊員のバスケットボール部の練習に時々参加しています。語学研修のときに知り合いになったタンザニア人はパラリンピックに出場した唯一のタンザニア人でしたが、以前は車椅子バスケットボールをしていたそうです。ですが特注の車椅子にお金がかかるので陸上に切り替えたと言っていました。

 学校では体育の授業も一応ありますが、以前スポーツに力を入れすぎて学校を落第する生徒が多くいたので、国はあまり子どもたちがスポーツに熱を入れすぎるのを好まないのだと聞いたことがあります。この前のオリンピックで成績が振るわなかったタンザニア。そのことが新聞にもたくさん載っていましたが、スポーツに対する風向きも今後少しはかわるのかもしれません。

Tutaonana

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